うお座(Pisces)/星座の基本を学ぼう②

うお座(Pisces)

Pisces(うお座)

和名 うお(魚)
学名 Pisces
略符 Pic
設定者 プトレマイオス
概略位置 赤経:0h20m / 赤緯+10°
面積 889平方度
20時正中 11月21日
南中高度 約64°
主な季節
肉眼星数 約130個

うお座

うお座(Pisces)は、北天の星座で、その名前はラテン語で「魚」を意味します。以下は、うお座についての主要な情報です。

特徴

  • 位置
    赤道から北にかけて広がり、秋から冬にかけて観測が容易です。
  • 面積
    889平方度で、88の現代の星座の中で14番目に大きい星座です。
  • 明るい星
    最も明るい星はアルレクト(Alpha Piscium)で、4.3等級です。

主な星

  • アルレクト(Alpha Piscium)
    うお座で最も明るい恒星で、4つの星からなる連星系です。
  • エータ・ピスシウム(Eta Piscium)
    うお座にある2番目に明るい星で、3.6等級です。

興味深い天体

  • M74
    うお座にある渦巻銀河で、地球から約3,500万光年の距離にあります。
  • NGC 488
    うお座にある渦巻銀河で、地球から約90 million 光年の距離にあります。

神話と歴史

うお座は、古代ギリシャ神話における二匹の魚を表しています。これらの魚は、海神ポセイドンとその妻アプロディーテーによって生まれ、彼らを逃れるために結び付いたと言われています。

観測のポイント

うお座は、秋から冬にかけて観測が容易で、特にM74やNGC 488などの渦巻銀河や、アルレクトやエータ・ピスシウムなどの明るい星が観測されます。

うお座は、その面積の広さと多くの興味深い天体が観測されることから、天文学愛好家にとって魅力的な星座の一つです。

ギリシャ神話では・・・

うお座(Pisces)は、ギリシャ神話のアフロディーテ(ヴィーナス)とその息子エロス(キューピッド)に関する物語に由来しています。この星座は、魚に変身して川を泳ぐ母子の神々を描いています。

アフロディーテとエロスの物語

物語は、恐ろしい怪物ティフォンの登場から始まります。ティフォンは、地上のあらゆる神々や人々を恐怖に陥れた巨大な怪物であり、ヘシオドスの『神統記』によれば、百のドラゴンの頭を持ち、口から炎を吐く恐ろしい存在です。ティフォンは、ゼウスに反抗し、オリュンポスの神々を脅かしました。

ある日、ティフォンが神々を襲撃しようとしたとき、神々は恐怖のあまり様々な動物に変身して逃げました。アフロディーテとエロスもティフォンから逃れるために、魚の形に変身して川に飛び込みました。二人は魚の姿で流れに沿って逃げ、その間にお互いを見失わないよう、尾をリボンで結びました。

神々はその勇気と機知に感謝し、アフロディーテとエロスの変身した魚の姿を星座として夜空に置きました。これがうお座です。

うお座の特徴

うお座は、秋の夜空に見える星座で、赤道近くに位置しています。この星座は、二匹の魚がリボンで結ばれた形をしています。うお座の中には、特に明るい星はありませんが、その形状から簡単に識別できます。

神話と星座の関係

うお座の神話は、親子愛や機転の利いた逃避行を象徴しています。この物語は、古代の人々が夜空に見出した神々の冒険とドラマの一部であり、星座の形と神話の結びつきを通じて、現代にまで語り継がれています。

このように、うお座はギリシャ神話の中でも特に親子の絆と勇気を象徴する星座であり、夜空を見上げる人々に古代の物語の魅力を伝え続けています。


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