おとめ座(Virgo)
和名 | おとめ(乙女) |
学名 | Virgo |
略符 | Vir |
設定者 | プトレマイオス |
概略位置 | 赤経:13h20m / 赤緯-2° |
面積 | 1,294平方度 |
20時正中 | 6月7日 |
南中高度 | 約52° |
主な季節 | 春 |
肉眼星数 | 約170個 |
おとめ座
おとめ座(Virgo)は、北天の星座で、その名前はラテン語で「処女」を意味します。
以下は、おとめ座についての主要な情報です。
特徴
- 位置
赤道から南にかけて広がり、春から夏にかけて観測が容易です。 - 面積
1294平方度で、88の現代の星座の中で2番目に大きい星座です。 - 明るい星
最も明るい星はスピカ(Spica)で、1.04等級です。
主な星
- スピカ(Spica)
おとめ座で最も明るい恒星で、二重星系です。 - プロシオン(Procyon)
おとめ座に近い恒星で、おおぐま座から見ても明るい星です。
興味深い天体
- おとめ座銀河団
おとめ座にある多くの銀河からなる銀河団で、地球から約5,000万光年の距離にあります。 - M87
おとめ座にある巨大な楕円銀河で、地球から約5,200万光年の距離にあります。
有名な黒穴も含まれています。
神話と歴史
おとめ座は、古代ギリシャ神話においてエレウシスのデメーテル女神と関連づけられています。
彼女は農業と収穫の女神であり、この星座は彼女のイメージを反映しています。
観測のポイント
おとめ座は、春から夏にかけて観測が容易で、特にスピカやおとめ座銀河団などの観測が注目されます。
多くの銀河が含まれており、天文学者にとって重要な研究対象となっています。
おとめ座は、その大きさと多くの興味深い天体が観測されることから、天文学愛好家にとって魅力的な星座の一つです。
ギリシャ神話では・・・
おとめ座(Virgo)のギリシャ神話にはいくつかの異なる伝説が関連していますが、最も有名なのはデメテル(Ceres)とペルセポネー(Persephone)の物語です。
デメテルとペルセポネーの物語
デメテルは収穫と豊穣の女神であり、ペルセポネーはその娘でした。
ペルセポネーは美しい少女で、その美しさは神々の間でも評判となりました。
ある日、ペルセポネーは花を摘んでいる最中に、地獄の王ハデス(Pluto)によってさらわれました。
ハデスはペルセポネーを地下の冥界に連れて行き、自分の妻としました。
この出来事によって、デメテルは悲しみに暮れ、世界中の植物が枯れてしまいました。
デメテルはペルセポネーを取り戻すため、全力で探しましたが、冥界の神々は彼女を解放することを拒否しました。
最終的に、ゼウスはペルセポネーが地下で冥界の王妃としての生活を受け入れることとなり、デメテルとハデスの間で妥協が成立しました。
しかし、ペルセポネーは毎年地上に戻ることが許され、その時期には春が訪れて世界が再び花ざかりになりました。
おとめ座の特徴
おとめ座は、秋から冬にかけて見ることができる星座で、特に北半球では目立つ存在です。
おとめ座の主な特徴は、その形が女性の像であり、手に持っている麦束を象徴しています。
この星座にはいくつかの明るい星があり、特にスピカ(Spica)はよく知られています。
神話と星座の関係
おとめ座は、デメテルとペルセポネーの物語に由来し、その形が豊穣と収穫を象徴する女神を表しています。
この物語は古代ギリシャの人々にとって非常に重要であり、農耕と収穫の神秘を理解する手助けとなりました。
おとめ座が夜空に描かれることで、この物語とその意味が後世に伝えられ続けています。