かに座（Cancer）
| 和名 | かに（蟹） |
| 学名 | Cancer |
| 略符 | Cnc |
| 設定者 | プトレマイオス |
| 概略位置 | 赤経：8h30m ／ 赤緯+20° |
| 面積 | 506平方度 |
| 20時正中 | 3月25日 |
| 南中高度 | 約74° |
| 主な季節 | 春 |
| 肉眼星数 | 約100個 |
かに座
かに座（Cancer）は、北天の星座で、その名前はラテン語で「カニ」を意味します。
以下は、かに座についての主要な情報です。
特徴
- 位置
赤道から北にかけて広がり、冬から春にかけて観測が容易です。 - 面積
506平方度で、88の現代の星座の中で31番目に大きい星座です。 - 明るい星
最も明るい星はα星（アルデバラン、Aldebaran）で、1.87等級です。
観測
- 季節
冬から春にかけて、北半球ではよく観測されますが、南半球からも一部観測可能です。 - 主な星
かに座には明るい星が少なく、比較的暗い星が多いです。
興味深い天体
- M44（ほうおう座クラスター、プレアデス星団）
かに座にある散開星団で、肉眼でも見ることができます。 - M67
かに座にある古い散開星団で、地球から約2,700光年の距離にあります。
神話と歴史
かに座は、古代ギリシャ神話において、ヘラクレス（Heracles）によって巨大なカニが送り込まれ、彼が戦って勝利を収めたとされています。
その後、ゼウスによって星座に昇格させられたとされています。
観測のポイント
かに座は、冬から春にかけて観測が容易です。
特にほうおう座クラスターやM67などの散開星団を中心にして、星座の形を探すと良いでしょう。
かに座は、その散開星団や星団が多く観測されることから、天文学愛好家にとって魅力的な星座の一つです。
ギリシャ神話では・・・
かに座（Cancer）に関連するギリシャ神話として、主に以下の物語があります。
かに座とクラブス（Karkinos）の物語
かに座は、ギリシャ神話において大きなカニ、クラブス（Karkinos）と関連づけられています。
以下にその物語を説明します。
- ヘーラクレースとヒュドラ退治の物語
ヘーラクレース（Hercules）は、その12の難行の一つとしてヒュドラ退治を行いました。
ヒュドラは多頭の蛇で、その一つであるクラブス（Karkinos）がかに座に関連付けられています。
ヘーラクレースはヒュドラとの戦いで苦戦しましたが、アテーナーとイオラウス（Iolaus）の助けを借りて退治に成功しました。 - ヘーラクレースとアルテミスの物語
別の伝承では、ヘーラクレースがアルテミス（Artemis）の狩りの際にクラブス（Karkinos）と遭遇しました。
ヘーラクレースはクラブスを捕まえようとしましたが、アルテミスはこれを空に投げ上げ、その結果、クラブスは星座として天に上がることとなりました。
このように、かに座は古代ギリシャの神話においてヘーラクレースやアルテミスと関連付けられ、特にヘーラクレースの英雄的な行為やアルテミスの介入が物語の中心となっています。
