からす座(Corvus)/星座の基本を学ぼう②

からす座(Corvus)

Corvus(からす座)

和名 からす(烏)
学名 Corvus
略符 Crv
設定者 プトレマイオス
概略位置 赤経:12h20m / 赤緯-18°
面積 184平方度
20時正中 5月22日
南中高度 約36°
主な季節
肉眼星数 約30個

からす座

からす座(Corvus)は、南天の星座で、その名前はラテン語で「カラス」を意味します。以下は、からす座についての主要な情報です。

特徴

  • 位置
    赤道から南にかけて広がり、春から夏にかけて観測が容易です。
  • 面積
    184平方度で、88の現代の星座の中で70番目に大きい星座です。
  • 明るい星
    最も明るい星はα星(アルゲルトゥム、Algorab)で、2.95等級です。

観測

  • 季節
    春から夏にかけて、南半球ではよく観測されますが、北半球の一部からも観測可能です。
  • 主な星
    • α星(アルゲルトゥム)
      2.95等級の白色の主系列星で、からす座で最も明るい星です。
    • β星(カジミール)
      2.59等級の白色の主系列星で、からす座で二番目に明るい星です。

興味深い天体

  • からす座には特に有名な天体はありませんが、明るい星がいくつか観測されます。

神話と歴史

からす座は、古代ギリシャやローマの天文学者によって知られており、その名前はカラスを表しています。ギリシャ神話では、アポローンの信頼できないカラスが水を運ぶために使われ、仕事をサボって水を飲みながら戻ってくると、アポローンに怒られ、カラスはアポローンの馬車を嘲笑したため、からすはカラスの形に変身しました。

観測のポイント

からす座は、春から夏にかけて観測が容易です。特にアルゲルトゥムやカジミールを中心にして、星座の形を探すと良いでしょう。

からす座は、その明るい星と南天での観測が魅力的な星座の一つです。

ギリシャ神話では・・・

からす座(Corvus)に関連するギリシャ神話は、主に以下の物語があります。

アポロンとからすの物語

  1. アポロンとからすの使い
    この物語によると、アポロン(Apollo)は、彼の恋人である水のニンフ、コロニス(Coronis)を監視するためにからすを派遣しました。コロニスがアポロンの子を身ごもっていたことがわかったため、怒ったアポロンはからすに矢を放ち、からすを黒くしました。
  2. からすの報告と罰
    からすはその後、アポロンにコロニスの浮気を報告しました。怒ったアポロンはコロニスを矢で射殺しましたが、その後悔の念から彼女を天に昇らせ、コロニスはコロニス座(Corona)として知られるようになりました。また、からすもその罰として、その美しい歌声を失い、黒く染まったまま天に昇り、からす座として星座化されました。
  3. アポロンの審判
    アポロンはからすを信頼していたため、コロニスの浮気を知らせる報告に感謝しました。その後、アポロンはからすにさらなる任務を与えましたが、からすは怠けてその任務を果たさなかったことがあります。
  4. からすの罰
    アポロンはからすを怒って、からすを黒く染め、その美しい声を奪いました。また、からすを天空に投げ出し、からすは星座として天に昇りました。この星座はからす座(Corvus)として知られ、その形が現代でも見ることができます。
  5. からすの不正と罰
    アポロンがからすに与えた任務は、水を運ぶことでしたが、からすはその仕事を怠けて、美しい歌声で遊んでいました。このため、アポロンは怒り、からすを黒く染めてその美しい歌声を奪いました。また、アポロンはからすを天空に投げ出し、からすは星座となりました。
  6. 星座としてのからす座(Corvus)
    からす座は天文学的にはかなり小さな星座で、6つの主要な星で構成されています。その形はからすの姿を模しており、古代ギリシャの神話で語られたからすの物語がその名前と形に反映されています。
  7. 星座の位置と特徴
    からす座は、春から夏にかけて見ることができる北天の星座です。小さな面積を持ち、特徴的な形をしています。主要な星は6つあり、それぞれがからすの体や羽を形作っています。
  8. 文化的な重要性
    からす座の物語は、古代ギリシャの神話と天文学の融合を示しており、神話が星座の形成にどのように影響を与えたかを示す良い例です。この物語は多くの文化に影響を与え、今日でも星座の名前として知られています。
  9. 他の文化での解釈
    からす座に関連する物語は、ギリシャ神話だけでなく、ローマ神話や他の古代文化でも見られます。それぞれの文化で異なる物語がありますが、共通点としては、からすが星座化される過程で美しい歌声を失い、その代わりに星空で永遠に輝くことが挙げられます。

このように、からす座の神話は古代から現代に至るまで、さまざまな文化で愛され、語り継がれています。


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