どのタイプの鏡筒を選べばいいの?
天体望遠鏡を選ぶ際に鏡筒のタイプを決める際のポイント
天体望遠鏡の鏡筒の主なタイプには、屈折式、反射式、カセグレン式があります。
それぞれの特徴とどのように選ぶかを説明します。
下図をご覧ください。
鏡筒の種類を大別した場合、一般的にはこの3種類が挙げられます。
A・・・屈折式 天体望遠鏡
B・・・反射式(ニュートン式)天体望遠鏡
C・・・カタディオプトリック式 天体望遠鏡
まず、鏡筒ごとの特徴を知る!
屈折式望遠鏡(Refracting Telescopes)
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- 特徴
・レンズを使って光を集める。
・光軸がずれにくく、メンテナンスが少ない。 - 適している用途
・惑星観察に適しており、高解像度でシャープな画像が得られる。 - 選び方のポイント
・惑星や月の観察がメインの場合に適しています。
・大口径になるとコストが高くなることがあるため、予算も考慮する必要があります。
- 特徴
反射式望遠鏡(Reflecting Telescopes)
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- 特徴
・凹面鏡(主鏡)を使用して光を集める。
・大口径のものが比較的安価に手に入る。 - 適している用途
・星雲や銀河などの暗い天体を観察するのに適しています。 - 選び方のポイント
・深宇宙の観察や大口径の観測に向いています。
・光軸の調整(コリメーション)が必要な場合があります。
- 特徴
カタディオプトリック式望遠鏡(Catadioptric Telescopes)
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- 特徴
・レンズと鏡を組み合わせたハイブリッド型。
・反射式の利点と屈折式の利点を組み合わせています。 - 適している用途
・コンパクトでありながら高倍率が得られ、広範な観察用途に適しています。 - 選び方のポイント
・高倍率での観察に向いており、惑星観察から深宇宙観測まで幅広く使えます。
・初期設定やメンテナンスがやや複雑で、価格も高めです。
- 特徴
屈折式の特徴
- 対物レンズを使って光を集め、像を作る望遠鏡です。
- 対物レンズなど、レンズを数枚使用するため重量がかさみます。
大口径レンズになるほど重量もアップしますが、価格もアップしていきます。 - 鏡筒内は閉じられているため、外気との温度差による像の揺らめきが少なくなります。
その為、安定した観測がしやすいといえます。 - 反射式に比べて扱いやすくメンテナンスも楽にできます。
- レンズを使用しているため、その性質上、色ズレなどの色収差が生じてしまいます。
これらのポイントを踏まえて、自分の観望スタイルや予算に合った鏡筒のタイプを選ぶと良いでしょう。
まとめ
天体望遠鏡を選ぶ際には、鏡筒のタイプを選ぶことが重要です。
屈折式望遠鏡はレンズで光を集め、高解像度の惑星観察に適していますが、大口径は高価です。
反射式望遠鏡は凹面鏡で光を集め、深宇宙の観察に適しており、比較的安価な大口径モデルがありますが、コリメーションが必要です。
カタディオプトリック式望遠鏡はレンズと鏡を組み合わせ、コンパクトで高倍率が得られ、幅広い観察に適していますが、初期設定や価格が高めです。
自分の観望スタイルや予算に合わせて、適切なタイプを選ぶことが大切です。