やまねこ座(Lynx)
和名 | やまねこ(山猫) |
学名 | Lynx |
略符 | Lyn |
設定者 | ヘベリウス |
概略位置 | 赤経:7h50m / 赤緯+45° |
面積 | 545平方度 |
20時正中 | 3月15日 |
南中高度 | 約N81° |
主な季節 | 冬 |
肉眼星数 | 約90個 |
やまねこ座
やまねこ座(やまねこざ、Lynx)は、北天の星座の一つで、比較的小さくて暗い星座です。
やまねこ座は、17世紀にポーランドの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウスによって考案されました。
以下は、やまねこ座についての主要な情報です。
特徴
- 位置
北天に位置し、ふたご座とおおぐま座の間にあります。 - 面積
545平方度で、88の現代の星座の中で28番目に大きい星座です。 - 明るい星
最も明るい星はα星(アルファ・リンス)で、3.14等級です。
観測
- 季節
北半球では冬から春にかけて観測しやすい星座です。 - 主な星
α星(アルファ・リンス)は3.14等級で、やまねこ座で最も明るい星です。
興味深い天体
- NGC 2419
球状星団で、「星間放浪者」というニックネームを持ちます。
地球から約30万光年離れており、銀河系の外縁部に位置しています。 - NGC 2770
渦巻銀河で、スーパーノヴァが頻繁に発生するため「スーパーノヴァ工場」とも呼ばれます。
名前の由来
やまねこ座の名前は、猫の一種であるやまねこ(Lynx)に由来しています。
この星座は、非常に暗く目立たないため、「星座の形を見つけるにはやまねこのような鋭い視力が必要だ」として命名されました。
観測のポイント
やまねこ座は暗い星座であるため、光害の少ない場所で観測するのが良いでしょう。
アルファ・リンス(α星)を目印にして星座の形を探すと見つけやすいです。
また、望遠鏡を使って球状星団NGC 2419や渦巻銀河NGC 2770を観測すると良いでしょう。
やまねこ座は、その暗さと見つけにくさから天文学愛好家にとって挑戦的な星座ですが、観測する価値のある興味深い天体が含まれています。
ギリシャ神話では・・・
やまねこ座(Lynx)は、他の多くの星座と異なり、古代ギリシャ神話に直接関連する伝説や物語がない星座です。
やまねこ座は、17世紀のポーランドの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウス(Johannes Hevelius)によって命名された星座であり、彼が作成したものであるため、ギリシャ神話の中で直接言及されることはありません。
しかし、やまねこ座に関連するいくつかの興味深い背景と情報を以下にまとめます。
ヨハネス・ヘヴェリウスとやまねこ座
- ヘヴェリウスの命名
ヨハネス・ヘヴェリウスは、17世紀に多くの新しい星座を作成した天文学者であり、その中の一つがやまねこ座です。
ヘヴェリウスは1687年にこの星座を紹介し、その名前は「やまねこ(Lynx)」に由来しています。 - 星座の由来
ヘヴェリウスは、この星座を「非常に暗い星が多く含まれており、鋭い目を持つやまねこのように視力の良い人しか見つけることができない」と説明しました。
したがって、やまねこ座の名前は、視力の鋭さと関係しています。
星座の特徴
やまねこ座は、比較的暗い星座であり、明るい星は少ないですが、以下のような星々が含まれています:
- α Lyncis
やまねこ座で最も明るい星で、視等級は約3.14です。
赤色巨星で、地球から約203光年離れています。 - 38 Lyncis
やまねこ座の中で比較的明るい星で、視等級は約3.82です。
二重星であり、地球から約122光年離れています。
星座の観測
やまねこ座は北半球の星座で、冬から春にかけて観測することができます。
特に3月から4月にかけては観測しやすい時期です。
やまねこ座は、北斗七星(Ursa Major)とぎょしゃ座(Auriga)の間に位置しており、天球の北部に広がっています。
神話的な関連性
やまねこ座は、ギリシャ神話には直接関連しませんが、やまねこそのものは古代の神話や伝説において興味深い動物とされています。
やまねこは、その鋭い視力と敏捷性から、多くの文化で狩りや知恵の象徴とされてきました。
ギリシャ神話においても、やまねこに似た動物やその特徴が登場することがありますが、具体的な星座としての物語はありません。
やまねこ座の背景と観測に関する情報を知ることで、この星座の存在意義とその命名の理由を理解することができます。
やまねこ座を観察する際には、その視力の鋭さを象徴する星座の由来を思い起こしながら、夜空を楽しむことができるでしょう。