さんかく座(Triangulum)
和名 | さんかく(三角) |
学名 | Triangulum |
略符 | Tri |
設定者 | プトレマイオス |
概略位置 | 赤経:2h00m / 赤緯+32° |
面積 | 132平方度 |
20時正中 | 12月16日 |
南中高度 | 約86° |
主な季節 | 秋 |
肉眼星数 | 約30個 |
さんかく座
さんかく座(さんかくざ、Triangulum)は、秋から冬にかけて見ることができる小さな星座で、その名前はラテン語で「三角形」を意味します。
以下は、さんかく座についての主要な情報です。
特徴
- 位置
赤道に近く、北半球から見ることができます。 - 面積
132平方度で、88の現代の星座の中で76番目に大きい星座です。 - 明るい星
最も明るい星はα星(モシャイアマ、Moashiahma)で、3.00等級です。
観測
- 季節
秋から冬にかけて観測が容易です。 - 主な星
- α星(モシャイアマ)
3.00等級の星で、さんかく座で最も明るい星です。
- α星(モシャイアマ)
興味深い天体
- NGC 604
さんかく座のスターバースト銀河で、アンドロメダ銀河の一部です。
地球から約2.7百万光年の距離にあり、望遠鏡を使って見ると大きくて明るい星雲が見えます。
神話と歴史
さんかく座は、古代ギリシャやローマの天文学者によって知られており、その名前はその形が三角形に似ていることから来ています。
観測のポイント
さんかく座は、秋から冬にかけて北半球の観測者にとって見やすい星座です。
モシャイアマを目印にして、星座の形を探すと良いでしょう。
NGC 604のスターバースト銀河は望遠鏡を使って観察すると素晴らしい天体です。
さんかく座は、その小さな面積と明るい星が少ないため、天文学愛好家の中ではあまり知られていない星座ですが、観測すると興味深い天体があります。
ギリシャ神話では・・・
さんかく座(Triangulum)は、他の星座に比べて目立たない小さな星座ですが、ギリシャ神話にはいくつかの興味深い背景があります。
この星座は、三角形の形をした3つの星で構成されています。
さんかく座にまつわる主要な神話の一つを紹介します。
デメテルとシチリア島
さんかく座は、豊穣の女神デメテルと関連しています。
デメテルは農業や収穫の女神であり、彼女が愛し大切にしていた土地がシチリア島だと言われています。
ギリシャ神話では、さんかく座はシチリア島を象徴しているとされ、デメテルがこの星座を夜空に配置したと信じられています。
三角形の形がシチリア島の形に似ていることから、この星座がシチリア島を表していると解釈されました。
トリプトレモス
別の伝承では、さんかく座はデメテルが育てた英雄トリプトレモス(Triptolemus)とも関係があります。
トリプトレモスはデメテルから農業の知識を授けられ、人々にその知識を広める役割を担っていました。
さんかく座は、トリプトレモスが広めた農業の知識や、デメテルの恩恵を象徴しているとされています。
祭壇との関連
さんかく座はまた、神々への祭壇を象徴するものとも言われています。
三角形の形は古代ギリシャにおいて神聖なシンボルとされ、特に祭壇や神殿の一部として使われました。
このため、さんかく座は神々への献身や敬意を示すシンボルと考えられていました。
これらの神話や伝承は、さんかく座がギリシャ神話の中でどのような意味を持っていたのかを示しています。
星座にまつわる物語は多様であり、文化や時代によって解釈が異なることもありますが、さんかく座はギリシャ神話においてもその存在感を放っています。