『〜等級』星の等級について分かりやすく解説

星の等級は、天体の明るさを示す指標

星の明るさを示す単位『〜等級』

星の等級(Magnitude)

星の等級(Magnitude)は、天体の明るさを示す指標で、目に見える光の量に基づいています。
星の等級は、天体の明るさを数値で表したもので、『視等級』と『絶対等級』の2種類があります。

それぞれについて詳しく説明します。

視等級(Apparent Magnitude)

視等級は地球から見たときの天体の明るさを表します。
この数値が小さいほど明るい星を示し、数値が大きいほど暗い星を示します。
視等級のスケールは対数スケールであり、5等級の差はちょうど100倍の光度差に対応します。

  • 目に見える明るさを示す等級です。
  • 数値が小さいほど明るい星を示し、数値が大きいほど暗い星を示します。
  • 最も明るい星はマイナス等級で示されることもあります(例:シリウスは視等級約−1.46)。

絶対等級(Absolute Magnitude)

絶対等級は、天体が10パーセク(約32.6光年)の距離にあると仮定したときの明るさを示します。
これにより、天体の実際の明るさ(光度)を比較できます。

  • 星が10パーセク(約32.6光年)離れた位置から見たときの明るさを示します。
  • この基準により、星の実際の明るさを比較できます。
  • 視等級が星の見た目の明るさを示すのに対し、絶対等級は星の真の輝度を示します。

等級の変動

星の等級の変動は、天体の明るさが時間とともに変化する現象を指します。
特に、変光星(Variable Stars)と呼ばれる星で顕著に見られます。

変光星は明るさが変動する星で、例えばベテルギウス(Betelgeuse)は視等級が0.0から1.3の範囲で変動します。

変光星は、光度の変化の原因によって大きく2つのカテゴリ『脈動変光星』と『食変光星』に分類されます。

脈動変光星(Pulsating Variable Stars)

脈動変光星は、内部の物理的変化によって膨張と収縮を繰り返し、その結果として明るさが変動します。

食変光星(Eclipsing Binary Stars)

食変光星は、連星系に属しており、一方の星がもう一方の星の前を通過する際に明るさが変化します。

等級の歴史

  • 古代ギリシャの天文学者ヒッパルコスは、最も明るい星を1等星、最も暗い星を6等星とする等級制度を作りました。
  • 現代の等級制度は、より精密で、対数スケールが採用されています。

等級の測定方法

目視観測

  • 昔は目視で星の明るさを比較し、等級を決定していました。
  • 近代では、より正確な測定方法が開発されています。

現代の測定技術

  • CCDカメラやフォトメーターを使用して、光の強度を正確に測定し、等級を計算します。
  • フィルターを使用して特定の波長帯域の光を測定することで、色等級やスペクトル等級を決定します。
    スペクトル分析を通じて、星の化学組成や温度、動きを調査し、視等級や絶対等級と共に詳細な情報を得ることができます。

まとめ

星の等級は星の明るさを表す重要な指標であり、等星はその明るさを比較するための基準となる星です。
視等級と絶対等級を理解することで、星の見た目の明るさと実際の明るさを区別することができます。
また、現代の天文学では、精密な観測機器を用いて等級を測定し、天体の特性を詳しく調べています。

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