天体望遠鏡の性能を調べるときに困っていませんか?
初めて天体望遠鏡を購入しようとするとき、性能を表す用語に馴染みがなく意味がわからないといった経験がある人も多いのではないでしょうか。
真剣に調べれば調べるときほど、分からない用語が気になってくるものです。
そこで、以下に性能表をより理解するために基本的な用語解説をしていきます。
基本的な用語解説
倍率
『倍率』=『対物レンズ(主鏡)の焦点距離』÷『接眼レンズの焦点距離』
- 例)
対物レンズ(主鏡)の焦点距離:900mm
接眼レンズの焦点距離:10mm
の場合、
900mm÷10mm=90
答え 倍率は90倍
口径
- mm(ミリメートル)で記載されます。
※有効径:対物レンズ(主鏡)の実際に使われている部分の大きさ(直径)を言います。 - 口径が大きいほど光をたくさん集められるので、明るい視野を得ることが可能です。
星雲や星団などの暗い天体を観測する際は、口径が大きい方が有利といえます。
焦点距離
- 接眼レンズが同じ場合、焦点距離により倍率が変わります。
口径比(F値)
- 口径比はF値とも呼びます。
数値が小さくなるほど、明るいレンズであることを表します。
『口径比』=『焦点距離』÷『有効径』 - 例)
有効径:80mm
焦点距離:800mm
の場合、
800mm÷80mm=10(倍)
この場合、
『1:10』と表記されます。
極限等級
- 望遠鏡では、対物レンズ(主鏡)有効径が大きくなるほど明るい視野を得ることができますので、暗い星まで見ることができるようになります。
参考:肉眼での極限等級は6.5等星ぐらいです。
集光力
- 対物レンズ(主鏡)有効径が大きくなるほど集光力も大きくなります。
同じ倍率の場合、集光力が高いほど暗い星まで見えるようになります。
『集光力』=『有効径の2乗』÷『7の2乗』 - 例)
レンズ有効径:80mm
の場合、
80mmの2乗÷7の2乗
→6400mm÷49
=130.612244表記は130となります。 - 数値が大きほど集光力が大きくなります。
分解能
- 『分解能』=『116″』÷『有効径』
- 例)
有効径:100mmの場合、
116″÷100=1.16″
表記は1.16″や1.16秒となります。 - 理論上、数値が小さいほど細かいところまで見えることになります。
適正倍率
- 『適正倍率』=『口径』÷『2』
- 例)
有効径:80mmの場合、
80mm÷2=40(倍)
40倍位が適正倍率となります。
最高倍率
- 『最高倍率』=『口径』×『2』
- 例)
有効径:100mmの場合、
100mm×2=200(倍)
200倍が最高倍率となります。
- 口径が同じ場合、ある程度以上に倍率を高くしても像は暗くなり、ボケて見えにくくなるだけで、細かいところまで良く見えるようになる訳ではありません。
ファインダー
- ファインダーは観測の対象物を視野に素早く導入するために使用します。
※使用前に調整を行なうことが必要です。